ウィリアム・シットウェル『食の歴史 100のレシピを巡る人々の物語』

 

ウィリアム・シットウェル『食の歴史 100のレシピを巡る人々の物語

TLおすすめでうちのカオスなAmazonの欲リスに入れていたらフォロワーさんが送ってくださった本というインターネット力が高い経緯で届いた本です。ていうか今見たらさほどカオスじゃないしこんなことではAmazon欲リスラーとしてのクオリティが下がってしまう。もっと頑張らなければ。わたしはAmazonが好きです……本屋でなんでも買えるという概念が好きです。しかしAmazonで何でも買えるせいでリアル書店が困るという話も聞くのでそうだよな……とは思う。一刻を争うわけではない本はできるだけリアル書店で買うようにしています。本末転倒である。

 

本題の本の感想ですが、「食とレシピを巡る世界の歴史」なんですが、本当にありとあらゆることが(欧州中心だけど)書いてあって面白かった、Amazonに何でもあって他の店が困る問題みたいな話もあって(スーパーマーケットが食文化を破壊する)そういう本をAmazonで買ったのかよ……フフッ……ってとこある……。面白かったので二周目読んでいて、情報量が濃すぎてなにがなんだか細かいところを覚えていないので読み返して気になったところはこのエントリに加筆しようと思います。

イギリスで出た本なんですが、やはり内容としてはイギリス寄りというか、あまりにも「いかにイギリス人が食文化を見失い、そこから立ち直ろうとあがいてきたか」という話が面白すぎてもしかしてと確認したらイギリスの著者でしたという、しかし本当にイギリスの食文化が戦争と配給によってどのように破壊されそこから立ち直るのにどう努力しているかということを痛切に描いてあってとてもよかった。

もちろんイタリアとフランスとアメリカという巨大な食文化の国にもたくさん割かれているしそれ以外の国もたくさん出てくるのですが、しかしこの本主役はイギリスだなあ。面白かったです。

 

あと、料理専門学校の話や有名人シェフの話もたびたび出てくるんだけど、「おいしいものを作ったり教えたりしたかっただけのはずだった」が神格化に結び付いて神となってしまった当人が追い詰められていくの、どこの世界も同じだよな……って……。