創作というのは暗中模索をすることだと思っていた

わたしは創作をするということについて、集中して、集中した向こう側にあるものを探してくることだとだいぶん長い間思っていたのです。

そういう側面は多分、創作をする万人にとってありえることなのだと思うのですが、もう若くはなく、そう、もう無茶苦茶なことばかりをやっていられなくなってきたので、もう「コーヒーをたくさん飲み、思いつかないはずのことに必死でアクセスし、繋がらないはずのものを繋げ、暗中模索をし、世界の向こう側から何かを獲得して帰ってくる」ばかりをやっていられないので、できる限り「穴埋めで作業する」ようにしています。最近。普通に生活して、普通に自分が知っていることや調べたことを、普通に並べていくことで創作ができるように気をつけるようになりました。最近。

遠くにある、何か漠然としたものを必死で探し当てる作業は苦しくも楽しく、うまくいったときはこの上なくうれしいものですが、もっと打率を上げたくなったというのも正直な気持ちです。
もちろん「暗中模索こそが創作である」という旨を否定するものではなく、というより、暗中模索の要素は多分完全には消せないのではないかとも思うのですが、できる限り暗中模索の要素を減らしたいな~ということを考えて方法を組み立てたいと考えています。

というわけで、最近のテーマは「平熱の創作」。わかっていることをわかっているままに書く創作、を目指すようにしています。できれば無理をせずに創作をしたい、これからも創作を続けていきたい、と思っているので……

最近は以下のような工程を踏んで小説やゲームシナリオを書いています。
①あらすじをまとめる
②作品傾向と、誰に対してアプローチしたいかまとめる
③プロットは最低限「日常パート」「出来事(事件)パート」「解決パート」「後日談パート」だけでも用意しておく

特に②の「誰に対してアプローチしたいか」について最近ていねいに書くようになりました。これを穴埋めリストで用意しておいてひとまず書き込んでおくと、地図を持って歩き回る心地で、だいぶん気が楽です。