ホームページと17歳

生理用品云々についての話が盛り上がっていてワタシモイロイロアッタナーと思ったのですが、有事に専門家や当事者でもないのに口をはさんでろくなことないので落ち着いたらそのうち書こうと思います(とここに書いておいたらそのうち思い出して書くだろう)。熊本大分そのほか災害に遭われた方はせめて穏やかな時間が少しでもありますように。あと当事者と災害経験者でPTSD抱えてる人とわたしを含めメンタル疾患持ちは今クッソメンタルの具合が悪い人多いと思うのでせめてしばらく無為っぽいことだけ書きます。

 

以下何かオチがある話ってわけじゃないんですけど思い出話です。

こないだまでずっとおそ松さんの二次創作のトレンド分析をずっとやっていました。と言ってもべつに記録を取っているわけではなくて空き時間ができたらこまめにコツコツ読んで何がどういうタイミングで流行ってそれは本編とどのような関連があるかということをぼんやり考えるのを余暇にしていただけです。最近「アニメ本編終わったのにこのまま二次創作読んでると二次創作と本編の境目が分からなくなるぞ」という危機感を感じたのでタグ追うのやめたんですが、いやしかし松の二次創作をリアルタイムで追うのは面白かったね、本編が、なんでも、やるせいで……。

で、腐女子のわたしは10話で一チビで一瞬生き返った以外一貫して5話から死んでおり、一チビも一松くんが「自分の生自認(「生」自認)は猫なので猫転換手術を受けたい」と言った以上同性愛ではなくチビ美ちゃんないしはチビ太のお膝でナデナデされたいの範疇では? って感じだし、一松くんのカラ松兄さんに対する異常な執着も2話から一貫してその範疇では? と思えば別に何の矛盾もないし、チョロ松のおそ松兄さんに対する異常な執着もあれはあれで「彼の中では松野おそ松とはアイドルという概念と自分の一部分であった存在という概念すべてでは? にゃーちゃんもトト子ちゃんもダヨーン娘も全部松野おそ松の遍在を現すひとつであり、だから彼は松野おそ松個人に寄せる感情を兄弟愛だけ残して分散することに成功したのでは?」って感じだし、おそ松兄さんのイヤミに対する感情は一貫して「親友」なんだな……と22話で思ったし、いや別に二次創作は読むし面白いんだけどわたしのおそ松さんの解釈と噛み合う二次創作というものは存在しません。多分。

というか腐女子のわたしが生き返りません。萌えという感情が思い出せない……。

「それで何が面白いんだ」と言われて「テクスト形成論だから……」って言ってたんですが、「テクスト形成論にしたって読みすぎでは?」って言われてまあな……と思ってたんだけど(ひととおりのカップリングを時々ざらっと浚って一カラタグは最初からかなり最近までひととおり全部目を通してたし16話観るまではカラ一の方も相当見てた)思い出した。

 

わたし2001年にパソコン買ったんですが(インターネット自体は1996年ぐらいから……1996年!?)、なんで買ったかというと姉とふたりでデジモンにハマってオールキャラギャグのなりきりコントを延々とやっていて面白かったのはメモしててそれを友達に読ませてて「いいかげんこれサイトでも作って上げたら」と言われたからです。サイト作ってコントのシナリオを上げるためにパソコンを買った。15万だった。いまでも実家にあります(クソでかいブラウン管パソコンだよ……富士通の……一応動くらしいよ……)。

で、パソコン買って、繋ぎ放題にして、家でインターネットが自由にいつでもできるようになって、何やってたかって、サーチエンジンに登録してあるサイトを全部目を通して更新を全部チェックしていた。

 

やっていることが何も変わっていない。

 

その上あの頃は感想サイトも二桁くらいは毎週見ていたし2ちゃんねるもチェックしていたし公式スタッフのサイトは当然全部チェックしていた。

松では2ちゃんねるは見てないし(というかデジモンの頃にこれわりとノイズ多くて不毛だなと思ったので以後のジャンルでは見てない、万年筆関係と同人誌装丁関係しか見てない)サイトチェックも後手に回ってますが、グッズと雑誌とコラボのチェックはこまめにやりました。そのうち時系列順にグッズと版権絵を並べてどういうタイミングで何が出たことによる「事実上の予告」っぽいのを拾ってエントリ書きたいですがTwitterでぶつぶつ言ってたからそんなに大変じゃないと思うんだけど、

 

とにかくデジモンの頃やってたのと大差ない。

ちなみにデジモンの頃も、特に推してるキャラはいたし(秋山遼くんです)特に推してるカップリングもあったけど(大輔くんとヒカリちゃんです)それは「ここにたしかにかなり面白いエピソードがあるのにわたしが推さないと書いてる人あまりにいなすぎるから」という側面は大きいし、あまりにいなすぎるということを知っていたのはリサーチしていたからです。今思い出したけどコミケカタログ(物理)やオンリーイベントのパンフレット(物理)を入手して(コミケカタログは姉が買ってたんだと思うけどイベントパンフはどうやって手に入れたんだろう……)カップリング毎の分布表も作っていた。オンラインカタログというものがない時代だった。

 

大学に入ってからはこういうことをやるのがそもそも研究の一端だったので趣味でトレンド分析をやる余裕がなくなったのですが、なんかあの……。

戻っただけだ。戻っただけです。どこにって、腐女子じゃなかった頃に……。BL小説を書く前はテクスト形成を追っていた……。

 

ちなみにわたしが気が狂ったようにBL小説を書くようになった経緯は、23歳の時仕事があまりに不毛でストレスが溜まった結果唐突に男の子がセックスをしたり嘔吐したり蹴られたり社畜として不毛な人生を歩んだりする小説を昼休みとか通勤時間に死んだ目で携帯(二つ折りのガラケー)で書くようになったというものです。その趣味嗜好がどこから来たのかについては今思うと「チビ太……」としか言いようがないんですけど……わたしが観ていたはずの作品史を振り返るとほぼ最下層におそ松くんがあるという事実から目を逸らしたいんですけど……。トムとジェリーとどっちが下層かくらいじゃん……。最下層はアンパンマンだろうけどアンパンマンではバイキンマン様が好きなので完全にお察しです。バイキンマン様―チビ太―オデロさん(Vガンダム)。完全にお察しです以外に言うことがないよ! 純朴な主人公に敵対したり寄り添ったりする友人と敵と腐れ縁の混ざったような混ざりきらないような存在の男の子がひどい目に合う話……。

 

中学生までのわたしは自分が何を書きたいのかなにをやりたいのか焦点が定まらないままひたすら「(常識と呼ばれるものを身につけることができず育ってきた自分の)脇役の人生」と「(若くして死んだ父の死をどう認識したらいいのかわからないことからの)生の定義」について考えており、フィクションを書くことにしか寄る辺はない、しかし何を書いたらいいのか、ということで懊悩していたんですが、源氏物語の話前にもどっかでしたなあ、「わたしは紫式部になれない」ということを考えながら生きていて、そして高校生になって、ひたすらトレンド分析と、そこに欠けているパーツを(自分の二次創作で)埋める作業。

その後社会人になってから役立った、顧客対応も、集客努力も、そしてトレンド分析も、資料を整理してテクストに沿った作品分析をやることも、何もかもあの頃ウェブサイトで覚えたんだなあ、ということを思い出しました。ホームページをやるのは面白かったね。いや、今もやってるんですけどね(ワードプレス化してない部分全然更新してないけど……)。

 

SNSというリアクションがいちいち全部見える時代からインターネットを始めた人は自分の城は自分が守るという感覚がなさそうで大変そうだなあと思います。というかサイト持ってる人もわりとpixiv投稿始めたとたん評価がつくつかないで一喜一憂してしまったりするけど(わたしもしてたけど)、SNS型投稿サイトの功罪だよなあ……。