外マドレーヌ─哉村哉子いろいろ置き場

Ⅲ HOME GARDEN『夢を見る子ら』

いつまでも忘れないって幻想をまだ信じてる十四のおわり

うみのあをという異界に届かない指を握っておわりの幻視

星々のあいだにならばあるだろう救済措置を今待っている

とある朝他人と他人であった日をいつか思って笑うだろうか

誕生日おめでとうって全世界わたしを知らないはずなんだけど

どろどろに溶けてしまえば現在は現実感をなくしていくさ

人間を食材としてまなざしている生き物にとっての正義

あの岸辺ぼくらのいない世界では単なる岸辺でしかない神話

箱庭のふたを閉ざした掌がため息をつくまた秋が来る

印された神の名前を濯ぐ波 千年後またお会いしましょう

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