わたくしが生き続ければ全員が生還するなら罪を負うから
両腕に抱えてふわふわ連れていくだけでいいから街を離れて
どうも穴が開いてるみたいな服だけど必要以上の穴であろうか
いつまでも四角い箱の中にいるような鈍痛、あなたを見てる
塩昆布仕立てのひとさじ掬ってはいない夜明けに眠れずにいる
あめふりのように語らう姫たちの輪の外周を目算してる
たすからぬ星があっても泣かないで掌ごとに流砂を撫でて
机には本があります 雑音で途切れて見えない机の上です
わたくしのこころのなかにいつもいる家族を抱いて朝を迎える
魂に住人が住む僕たちはけっして数字ではなく全て