外マドレーヌ─哉村哉子いろいろ置き場

Ⅲ HOME GARDEN『流砂ひと粒』

わたくしが生き続ければ全員が生還するなら罪を負うから

両腕に抱えてふわふわ連れていくだけでいいから街を離れて

どうも穴が開いてるみたいな服だけど必要以上の穴であろうか

いつまでも四角い箱の中にいるような鈍痛、あなたを見てる

塩昆布仕立てのひとさじ掬ってはいない夜明けに眠れずにいる

あめふりのように語らう姫たちの輪の外周を目算してる

たすからぬ星があっても泣かないで掌ごとに流砂を撫でて

机には本があります 雑音で途切れて見えない机の上です

わたくしのこころのなかにいつもいる家族を抱いて朝を迎える

魂に住人が住む僕たちはけっして数字ではなく全て

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