天国は無人あなたのたましいの熱を知らずに過ぎてゆく街
箱庭へようこそ誰しも嘘である世界の事実を教えてあげる
嘘つきはいらないからね周回の権利を燃やして終わりはふたり
あかねさす朝焼けひとつ落ちてくるおかえりなさいあなたの地獄
プロットに記された通りXYZ傾ける夜どうぞようこそ
煉獄は無人の夢を見続ける終わりなき火、あなたのたましい
カタストロフィそしてあなたが微笑んだときに世界が終わるってこと
地獄にはふたりでゆこう誰もいない世界をもしも望むのならば
ありきたりな人生みたいな風景を車窓に新世界の子供たち
濁流は無知だよ宇宙よ音楽よほほえむあなたのいびつな指よ
光線に撃たれるように立って見た物語なら濁流は既知
無貌なるあなたが歩む楽園のともしびとしてわたしはひかる
ポータルを探してみてねゆっくりと終わる惑星Xより、死
残忍な月には王がいるという昔話になっていく朝
わたくしがわれわれという夢になる知の簒奪者たちのあかつき
神に牙剥くものならばあなたには二度と会えない東雲だった
街はみな誰かの器夢を見る創造主になるまひる見たゆめ
昼下がりいつかの記憶の泡を吐く覚醒せざる吟遊詩人
ひとはみな氷れる瞳の旅人になる権利を持つ十五時の談
だれしもが死すべき定めの崩落者たる自分から逃れられない
来るべき喪失者であるあなたから受け取る花がすぐ枯れていく
愛知らぬまことの恋をするために空白であるあなたは器
闇灯す虚ろの宝石燃やしたらわたしはあなたであなたはわたし
めをあけて夢見るプロメテウスなら罪と罰さえ塗り替えて行け
目覚めたらたぶんあなたはなにひとつもうわからないアリスであった
ねえアリスまどろむ君が永遠に無垢な「にんげん」なんだといいな
無貌、千の仮面を持つ混沌、楽園を抱くわれらが神よ
パーフェクト・ワールドやめてただ君にXXXを贈る おはよう
ピックスを抱いて歩め神の名を誰も持たない楽園にいる