外マドレーヌ─哉村哉子いろいろ置き場

Ⅱ とある黒幕について『殺戮の夜』

唐突に理解する いちごジャムって死んだんじゃなく殺したんだね

あんなにも泣いた子供であったのにお兄ちゃんなら怖くないから

天上に吊るされているぼくたちのゆびにひとさじ鮮やかな愛

なきわめくことを知らずにゆっくりと見上げて合図する、またあとで

それよりも以前はないということが救わぬ階段状のつめたさ

かなしみとはわたくしのなかのなにものをしめすことばか雪道をゆく

はじめからこわれていたから踊るのを辞められなくていつもごめんね

ピアノとは叩くってこと 叩いたら音が鳴るから褒めてもらえる

タイトルは「世界の終わり」だっていうバカをわたしはぶちころします

かつてぼくが傷つけたひとのいない国に住んでる錯誤の記憶

すくいあげるわたしとわたしとわたしから虚無ばかりある殺人事件

はじめまして、僕の妹 「君を愛して僕はたすかる」

いつかまたすべてが終わる日が来たら殺した子らも迎えに行くよ

兄さんになりたかったな誰ひとり家族だなんて呼ばない庭で

手を繋ぐ先にいるのは誰なのかわからなくなる だってひとりだ

妹は実在しない夢なのにおかあさん、ぼく、みつけてきたよ

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