外マドレーヌ─哉村哉子いろいろ置き場
大門兄弟
- ホットミルクアワー
- オッドタクシー/大門兄弟/兄が死ぬ 兄ちゃんはおれを抱いた翌朝、いなくなっていた。兄ちゃんが出所して、おれは寮を出て家を借りて、久しぶりに一緒に住むようになって、たった一年だった。 泣いたりわめいたりしたけ […](更新日:2024月7月6日)
- ものすごく頭の悪い警官
- オッドタクシー/大門兄弟/警察をやめてる 気づくはずだと思った。そのメールアドレスを知っているのは、おれだけだったからだ。 おれの弟はバカなのだが、実際は頭は悪くなく、おれがせっせとおまえはバ […](更新日:2024月7月6日)
- 遠足
- だいぶ長いこと、兄ちゃんと会話をしていない。 でも相槌は打ってもらえるので、大丈夫なんだと思う。というか、何を話したらいいのかわからなくなっただけだと思う。元通りの関係に戻れると思って、兄の罪を問うたわけではなかったので […](更新日:2024月7月6日)
- 秘密
- 神社に七夕飾りが置かれていた。 引っ越して転校した先で、友達がいなかった。でも、友達らしい友達はずっといなかったといえばそうかもしれない。 一番近くに兄を置く。そしてその外側にそれ以外全てがいて、それはどれも、全部が友達 […](更新日:2024月7月7日)
- 正義
- お兄ちゃんだから、テレビを消して、弟を連れてこられるよね。 自我が唐突に始まる。うん、と答えている。弟はテレビの前に座ったまま、動く画面を見ていて、誰の話も聞いていない。おれは呼ばれて振り返っているのに。 何歳だっけ? […](更新日:2024月7月7日)
- のぞまれたくうはく
- 親戚が整理してくれていたいくらかの金が手元にあって、家を買った。弟には黙って買った。 地方の片隅にある、古い小さな、平屋建ての一軒家。安かったけど不便で、まあ、不便なのは別にいい。車があるから。 買う前に、ひとり車を走ら […](更新日:2024月7月7日)
- 「あ」は「悪」の「あ」
- テーブルの上に、ことん、とキーホルダーが置かれて、そしてそのキーホルダーを、誰かが持ち上げた。おれはキーホルダーを見て、そしてその手の持ち主を見た。なんだかおかしくて、というのは、おれの後ろ方向、これまでにあったことの全 […](更新日:2024月7月8日)
- 荒野
- どうやら死後の世界にいるらしい。死後の世界は一面の荒野で、見渡す限り誰もいない。おれと兄ちゃんのほかは。 何も分からずに歩いている。ただ、水がどこかにあるのではないかとだけ思って、足を交互に前に出している。 隣には兄ちゃ […](更新日:2024月7月8日)
- 記憶の重さ
- 弟が結婚すると聞いた。弟本人から聞いたわけではない。そうらしいと人づてに聞いただけだ。あいつはおれのことをもう覚えていなくて他人なので、そして思い出すことはおそらくないので、目の前に顔を出すのは嫌だった。 ずっと探してい […](更新日:2024月7月9日)
- 竜を殺す方法
- オッドタクシー/大門兄弟/自殺の話 小説を書いている。語彙力がないのでうまく書けないけど楽しい。幽霊の話だ。正確には、生き霊の話。 舞台は異世界ファンタジーで、頭がよくてしっかり者の男の後ろに、生き霊になっ […](更新日:2024月7月9日)
- うしなう
- オッドタクシー/大門兄弟(兄×弟)/兄が偽装結婚する話 あのねえ堅志朗さん、わたしは同性愛者なんです。だからお付き合いはできないんですよ。すみません。 「お付き合いはどうでもいいんだよ。結婚はどう」 目を細 […](更新日:2024月7月9日)
- 祈らないでここで
- 兄ちゃんが宇宙船に攫われて一年が過ぎた。人間はどんどん菌になってしまい、かろうじて生き残ったニュースによるとそれは、宇宙人と同一化してしまったということらしいのだった。空間に、黄色い気配だけを残して、ざあっと消え失せてし […](更新日:2024月7月10日)
- ポイント・オブ・ノー・リターン
- オッドタクシー/大門兄弟/作中時間軸 宇宙にいるらしい。 ぺらっと敷かれたブルーシートのように、宇宙に屋上が浮かんでいる。おれは詰め襟を着た十四歳の姿をしている。だからここは中学校の屋上なのだろう。 遠くに […](更新日:2024月7月10日)
- こころざしたかく生きよ
- オッドタクシー/大門兄弟/最終回後 面会に来なかったのは、弟の行動としては正しすぎた、というか、保身らしすぎたので、おそらく、本人の判断ではなかった。でもそれでよかったと、おれは思っている。 ただ毎月、二万 […](更新日:2024月7月10日)
- ボリューム
- ボリュームを絞る。 もう少し小さく。もう少し大きく。もう少しだけ大きく。そう指示すると、弟はその通りに声を上げて、持ち上げた本を朗々と、でも大きすぎない声で、読んだ。弟は、言われた通りにするのが得意だ。 学校をサボって、 […](更新日:2024月7月10日)
- コントロール
- 親が死んだ子供には、頭を下げなくてはならない大人が多数存在する。そのおじいさんは「親の恩人」で、おれたちは「世話になっていた」。何由来で世話になっていたのかは、よく覚えていない、というか、あの頃も知らなかったと思う。 修 […](更新日:2024月7月11日)
- 領域
- ずくずくと痛むこの感情が、恋であるなら、なかったほうがよかった。キスをして嬉しいのが事実なら、全てが嘘のほうがマシだった。全てを皆が見ているのに。 森の中、花が咲くところが境界で、そこから内側に、人が棲んでいる。ここに皆 […](更新日:2024月7月11日)
- 英雄譚
- あの終焉には、鉛の弾丸が効くらしい。 鉛さえ手に入れば弾丸を作るのは難しくないと学者は言った。しかし鉛はここにはなく、外に出られる目処も見つからない。 おれは一握りの生き残りと一緒に、研究施設に立てこもっている。施設の人 […](更新日:2024月7月11日)
- 犬に噛まれた話
- 交番で預かった犬に手を噛まれた。病院には行ったのだが、それはそうとそれから、宇宙船の夢を見る。犬を迎えに来たのが誰だったのかよく思い出せず、考えていると、次第に彼らは宇宙人だったような気がする。 そもそも犬ですらなかった […](更新日:2024月7月11日)
- おまえバカなんだから
- 昼下がりのファミリーレストランにいる。おれと「それ」と店員以外は誰もいない。おれはおばあちゃんの財布から抜いた一万円札を持っているので何でも注文できる。抜いたっていうか、おばあちゃんは死んでしまったので、全部おれたちの金 […](更新日:2024月7月12日)
- 十二月のラーメン
- 弟の死を覆さなくてはならない。 おれがすっかり根無し草になってぷらぷらしているあいだに、弟は警官の仕事を続け、風当たりが強い中でもそれなりの敬意を集めたり、バカにされながらもそれなりに良い仕事をしたり、したらしい。でもな […](更新日:2024月7月17日)
- 虎の見えない目
- その中学の同級生というのが実際存在したのかどうかも、今となってはよくわからない。 東京から始まって家々を訪ね歩き、神社仏閣に足を踏み入れ、怪しげな組織に潜入し、必死で探し歩いていたものが、なんだったのかも、今となってはど […](更新日:2024月7月17日)
- 転がる岩
- 逃げている。何も考えられない。 おれは転がる岩に追われている。岩、のような塊、の中から、頭がいつも見える。化け物に追われている。 考えた方が良いことがあるのに、うまく考えられないまま、おれは必死で走っている。 人生が、全 […](更新日:2024月8月3日)
- 夜の薄い光
- オッドタクシー/大門兄弟/原作時間軸(ネタバレあり) 時々甘美な夢を見る。 おれは犯罪の片棒をかついでいるのだが、べつにたいしたことはやっていない。警察組織に所属する人間として百%まずいことをやっているのは […](更新日:2024月8月3日)
- 正しい人生
- シャンプーとシャンプーじゃないやつを見分けられるようにならなかった。 頭にしるしがついてるらしいのだが、おれにはしるしがついてるほうがシャンプーなのか、ついてないほうがシャンプーなのか、よくわからないのだ。しかも、ボトル […](更新日:2024月8月3日)
- よくきくくすり
- オッドタクシー/大門兄弟/本編中軽いネタバレあり ずいぶん長く、眠れずにいる。たぶん、嘘をついているからだろう。 いろんな薬を試している。合法的なものから非合法なものまで。手に入れようと思えば手に入って、も […](更新日:2024月8月5日)
- パーソナル
- どうして弟がそんなに有頂天になったのか、うまく理解ができない。 その本は子供の頃の工作の時間に弟が作ったもので、転々と落ち着かないおれたちの人生の間、弟がずっとそれを持っていた理由もよく知らない。中を開いて読んだこともな […](更新日:2024月8月5日)
- からあげ
- オッドタクシー/大門兄弟/グロ注意 弟の腹に穴が開いていて、おとうさんは「晩飯はからあげだぞ」と言う。 言いながら、弟の腹からキッチンばさみで切り取った肉を取り出しては、ビニール袋に詰め込んでいる。袋の中に […](更新日:2024月8月5日)
- 夏のぬるい海
- おれたちは十八歳で、夏休みをふたりで過ごすために、ベランダの一角を使って植物を育てていた。種を飲ませれば死んだ人が生き返るのだと聞かされて、おれが買ってきた苗だった。兄ちゃんはその買い物に対してバカ、と言ったし、当時のお […](更新日:2024月8月5日)
- 杏のケーキ
- 杏のケーキを食べた。 おれは長い間、兄ちゃんとそれ以外、しかない世界に生きていたのだけれど、ちかごろはずいぶん簡単に友達を作るようになった。気になるときはばんばん話しかけて、面白いことがあったら笑ったりする。始めてみれば […](更新日:2024月8月5日)
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