週末に会ってって言う女から今会ってって言えよって 夜
花々のなかから意味を見つけ出す チューリップなら「真実の愛」
削除することができないりんかくをじっと見つめておれの実在
腰骨に足を絡めるむしあつくそらおそろしい現在に行く
行き場所が見つかるまではここにいるという夢を見て潰す夜蜘蛛
踊ろうよママも一緒に 転落がどうせこれから待っているなら
音楽を奏でる心臓ひとつさえなくせば忘れて庭で遊べる
祝福を受けた母なら「ひとり」でも世界をチェンジリングできるよ
「いつだってあなたはわたしの家族なの」多分そうかな 多分違うな
セックスをできたら寂しい人生が薄れるはずってみんな知ってる
庭先でパンを食べてる犬のこと嫉妬している夕暮れの街
庭先でパンを食べなよ俺が善い人間である証明のため
満たされるとはなにものか日暮れには群青色の絶望が来る
音楽が鳴るとき少しずつ壊れていく心臓に指を触れてる
心臓をとるのをやめてもう二度とおかあさんに会えなくなるよ
ふところにいれておいてねおれどうせ使い切るまでいるだけだから
俺じゃない誰かを探しているでしょう? 一緒にしてあげられなくてごめんね
木漏れ日の朝だ善い子になるための訓練をするために目覚める
あした朝生きてるってのが続いたらおれのあしたも懐中電灯
ぱちぱちとリズム通りに割れていく心臓ようやく捨てられそうだ
洗濯機のなかに詰め込むための服たくさん買ってる夜のデパート