外マドレーヌ─哉村哉子いろいろ置き場

Ⅲ HOME GARDEN『一服しとけ』

あざみ咲く道のあざみをたぶんまた帰りに見るね刺には触れず

ものすごい夕焼けかもな紫煙とか上がって消えていった時のは

曖昧になかったことになっている首には急所がいっぱいらしい

ズームしたカメラを見てる目のなかに入る景色を忘れろよ今

ねむたげに薄れる声を聞いておくだけだよ夜にやっていいのは

箱ティッシュ投げ落としたら唐突に「いま」って「燃えるゴミ」なんじゃない?

「旅行っていつか全部は終わるってことの終わりのとこだけみたい」

箱を開ける あなたのいない庭にいる 煙はたぶん吸わないでいる

ご焼香などやめにして今夜から楽しいうつろのろくろにゆくか

いつまでも一緒にいるよなんていう嘘についての放課後授業

キスをするみたいに炎を寄せているもうじき夜だね夜は怖いね

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