まるごとを探しあぐねて公園のベンチで単に中空を見る
財産はないんです春きちがいのふりをするためたくさん食べた
カーテンを撫でては眠る 秋に見た冷えた洋梨夜に似ている
灰色の肉を噛んでる夢を見て吐いても吐いても俺の場所がない
ペットボトル飲料ひとつ選ぶため立ち尽くしている深夜のセブン
部屋を出てあんたを殺す世界線なかったかもね外宇宙では
駅前のセブンの棚にケータイを置き去りにしてさよなら故郷
もう二度と戻らぬ部屋に置き去りのお下がりされた学習机
振動が歪んでいます職業病お医者さんをやっていました
げつようび行方不明の俺の名を警察が呼ぶ事務的な声