もう二度と出られぬ密室という名のあなたの瞳に鍵をかけます
しりとりのとおりの生きる約束が孕む「だいすき」という約束
蹠を撫でる白詰草そしてあなたの影の落ちるわたくし
うつくしいもののほかにはほしくないつまりあなたのほかにはなにも
ハンモックかけたらふたり密室にいますどんなに風が吹いても
言葉なんて全部外国われわれのこれから作るそれらのほかは
「うた。うたすきです。あなた今日とても小さな声だったけど」
斬首したパイナップルのひときれを口に運んで美味しいと言う
遠い日にあったことなどゆっくりと話し続けて途切れた小夜だ
このあとで樹々のかなたでわれわれが話す言葉は全部まじない