外マドレーヌ─哉村哉子いろいろ置き場
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- バレンタインデー
- 肉が食いたい、と言われたので、冷蔵庫の中身を思い出している。なにが食べたいと指定してくるのはありがたいのだけど、もう一歩の発展を願いたい、肉が食いたいと思っている時、ほんとうは、肉の種類まで見えているはずなのだ、豚肉なの […](更新日:2011月2月14日)
- 架空 Ⅰ(夜に笛)
- 夜に笛聞いたら二度と帰れない最終列車にみんなで乗った 箱庭のそとから手を振るあなたにも不思議なものが見えていたんだ 瞬きはシグナルである空割れてトモダチ トモダチ トモダチが来る りいんりいんウィンドウこそSUNでありぱ […](更新日:2014月8月15日)
- 架空 Ⅱ(就寝時間) 千年虫
- 金属のてすりのにぶさにつかまってお兄ちゃんなら捨ててきました 泣く子供がいるべき世界はここじゃない 冷たい冷たい神様が来る ねえきみは僕の名前を知っている? 走っていったまっすぐな靴 うまい絵を描けない僕はみにくくてばら […](更新日:2014月8月15日)
- 架空 Ⅱ(就寝時間) ウィスプ
- ほころびた庭にひたひた寄せる海だあれもいないはないちもんめ いつか死ぬために生きてる僕たちのさいごの呪いの言葉をきいて 絶望を知らぬ子供にころされるみにくいけものにひかりがさした こうやって、わたしは、わたしを、くみたて […](更新日:2014月8月15日)
- 架空 Ⅱ(就寝時間) 就寝時間が過ぎたあとでも
- かみさまがやってきて名前を呼んだ そうしてわたしは死んでしまった これはあか きみのいろだよ かみさまは いちばんさいしょに おしえてくれた 「殺し合いのゲーム会場へようこそ 女の子なの? 死に方わかる?」 王様を引きず […](更新日:2014月8月15日)
- 架空 Ⅱ(就寝時間) 英雄譚の主役になって
- 教室で一番醜い子供に投げつけるための星は百円 テレビではみんな楽しく笑うのでいじめられっこはどこにもいない じゅげむじゅげむ最後まで唱えられた子に傘を貸すからこわがらないで 別々のサンドイッチとあんぱんを分けあわず見る午 […](更新日:2014月8月15日)
- 架空 Ⅱ(就寝時間) 女王陛下の剣
- わたくしはとても醜い人間でシャワーノズルを手で触れない 心臓を焼いてる途中で離籍するのは非道ですデザートに虹 くるぶしのテンパリングは完璧な人形たちが冷えている夜 えいえんに氷のなかで生きること=いまも死んでるってこと? […](更新日:2014月8月15日)
- 架空 Ⅲ(ふたりきり楽園に) 驟雨
- 驟雨だけ俺の心をわかっててそうしておまえのことも嫌いだ 笑い声どれもが俺の人格の不適合を照射している 同じ星だと信じるに足る要素提示できないまま またひとり ふたりきり世界を壊しに行こうって約束してたはずだったろう 街灯 […](更新日:2014月8月15日)
- 架空 Ⅲ(ふたりきり楽園に) 分岐ルート『静かな生活』
- 冷雨 午後からの予定に欠けているだれかの所在問うコール音 腐っている流しの梨を捨てられない優しいだけの人がいました ばらばらに崩れてしまうベランダで光合成に多すぎる閃 神様になってください簡単な手続きだけで光が出ます そ […](更新日:2014月8月15日)
- 架空 Ⅲ(ふたりきり楽園に) 八月
- 八月の嘘だよあなただけ残し世界が終ってしまったなんて 八月にあの街を爆破するために地図をおぼえた兵隊の春 爆弾は街のうえから落とされてそのままずっとそこにあります 溶け方を知らなかったのいつまでも知らないままでいられたは […](更新日:2014月8月15日)
- 架空 Ⅲ(ふたりきり楽園に) 真夏の川で死んだ子供
- 「死は救い? 馬鹿だな話にならないよ、それじゃあここに判子押してね」 幾晩もホットミルクを飲むことで掬われているいつかの子供 人間のからだの端のむこうからざりざりやってくる冬がある ハッピーなおうちのなかで壊れてる瓶に入 […](更新日:2014月8月15日)
- 架空 Ⅲ(ふたりきり楽園に) サインを送る
- 宇宙船落下したその瞬間に階段を駆け下りて逃げてた 僕だけが地球を守る力だと戦う胸のランプが落ちる 友達が死んだよ 星の光さえ実存として見えているのに 宇宙からやってきたから帰るんだ、星の光でサインを送るよ カレーライスば […](更新日:2014月8月15日)
- 架空 Ⅲ(ふたりきり楽園に) 極点の鷹
- 愛ゆえに凝ってしまう鳥ありきおまえを守る極点の星 肯定の言葉は最後にとっておき胃で生まれたるナイフを抜いた 不確定事項だ友情なんてものぼろぼろぼろぼろ 血の味がする ことばにはならない感情ばかり増え ならない できない […](更新日:2014月8月15日)
- 架空 Ⅲ(ふたりきり楽園に) エバーアフター
- わたしたちどうにもならない恋をしてバックアップは破壊しました いいえもうわたしに食べられる部分はひとつも残っていなくてごめん ひともじも間違えないで引き写しこれでわたしはあなたになれる 壁 白い壁 てのひらを押し当てて […](更新日:2014月8月15日)
- 架空 Ⅲ(ふたりきり楽園に) 猫町
- いつまでも覚えているねあのときにあなた笑って空を見たこと なにもない街の氷った三叉路で小さく鳴いたあなたを拾う 生きていていいよと許してくれました この牛乳がせかいいちです 誰よりもラッキーな日であるように明日も明日も明 […](更新日:2014月8月15日)
- 架空 Ⅲ(ふたりきり楽園に) 涼ちゃんはいい子
- きいろには絶望がないそれこそが彼の心の不確実性 かんぺきな少年の出す問題は不可抗力でどれも解けない まじないを解いてはひらく男の子ではないですから戦いません 男の子だったらもっと傷ついたじゃんけんいつでも負けでおしまい […](更新日:2014月8月15日)
- 架空 Ⅲ(ふたりきり楽園に) ふたりきり楽園に
- I like you.あなたとは殺しあうつもりはないですそぞろの闇夜 ふたりきり楽園に行くジャングルはどんな町でも公園にある クエスチョン・マークそのまま抱きとめてぶらんこに身を委ねていたの あかるさがとぼしいあなたのほ […](更新日:2014月8月15日)
- 架空 Ⅳ(百万年) ドアに鍵
- 神様になれと言われた。なりました。よるでもしらじらひかるまちです。 迷子にもなってみたいな待合の真白い壁に凭れかかれば 迷子にはなれぬ真白い顔の子が廃墟の俺を睨みすえたり まなざしに幼い顔が覗く時いつでも真白い恋をしてい […](更新日:2014月8月15日)
- 架空 Ⅳ(百万年) インスタント・マグカップ・チョコレートケーキ
- カロリーメイトチョコ味食べ生き延びるいつもの平日おまえにやるよ こんなにも甘口にしたカレールーおまえは全部俺のものだろ おまえだけだよパトラッシュ粉雪が嵐にかわるときに眠ろう 「スイパラで食ったみたいな味だよね、俺あれば […](更新日:2014月8月15日)
- 架空 Ⅳ(百万年) 労働者
- ドラゴンの工程管理のアルバイトまた三人も食べられました ひまわりを抱いた子供の幻影が死ぬまで生きろなんて嘘をつく おはなしはもう終わったから閉じちゃっていいのに明日のモンスターエナジー 当社製アイスクリームはドラゴンのブ […](更新日:2014月8月15日)
- 架空 Ⅳ(百万年) デッド・リミット
- 灯を灯す 楽園の夢のノイズから水蜘蛛を産む男の話 僕たちの幼年時代の終焉を告げられた夜電話は死んだ しあわせな夢を見ていた僕たちがテレヴィジョンへと消えてゆく夢 かちかちと人工知能は瞬いてうるさい! うるさい! 死んでし […](更新日:2014月8月15日)
- 架空 Ⅳ(百万年) 滅びる種
- 僕たちは悪い夢のただなかで明日の供物を拾い集めた 正義とは人を殺すということだそれでもごはんを君と食べよう はらからよつよきおまえの跳んだ日の殺人機械を今日受け入れる 裏切って僕らの永らえ続けるをおまえはきっと呪うのだろ […](更新日:2014月8月15日)
- 架空 Ⅳ(百万年) 百万年
- こんにちは今夜の煮物さしあげる来ない人なら死んだ人だわ クレセントムーン片手に飲んでいるつまさきに猫声なき声で 大好きな子猫の声を聴いている午前三時に呪われている 「けいこうとう、かえないと、もう、あしたには、世界がおわ […](更新日:2014月8月15日)
- 架空 Ⅳ(百万年) 朽ちてゆく朝
- 「はぐきからちがでた」「おれをかんだから?」「おまえばかだな」「そうか、よかった」 真夏には食欲がなく買い置きの砂糖でできた子供を捨てた 体じゅう満ち足りているつま先を壊して光のシャワーをくれよ つま先を齧りつくした夕映 […](更新日:2014月8月15日)
- 架空 Ⅳ(百万年) ワールドエンド
- ぼくたちが並行していたあの日さえ世界のすべては不足であった 本屋がない町で西方浄土から流れる音楽を聴いている がしゃぽんの空容器ひとつ仕舞われて世界の果てでまた会いましょう 移動図書バスを見送りさくらちるおやすみ、世界、 […](更新日:2014月8月15日)
- 架空 Ⅴ(架空の少女を殺害する話 あるいは宮本恭介について)
- 磨かれた鉄釘の銀ならびおり各々尖りて武器を構えつ ベルトさえあれば無敵だ今もまだ俺は全然変わっちゃいない 論述式試験の海のただなかでおもてをあげよ 空があかるい 蝙蝠は恬淡とまだ羽ばたいて春はこの世を捨ててしまった 街灯 […](更新日:2014月8月15日)
- 架空 Ⅵ(裏庭)
- 漂流のあとで拾ったおさなごの名前のための最初の仕事 魔女笑うバスの窓から目をそらしわたしは魔女で空を飛びます 蒙昧な妹のふり続けたらわたしはいつか海辺の迷子 まっしろ で あるかぎり救われているアスファルトには白いライン […](更新日:2014月8月15日)
- おめでとう
- 彼は彼の住んでいる国を、はるか遠い国、と呼ぶ。それは僕の住んでいる国でもあるのだから、僕は生まれてからこのかたここ以外の場所に住んだ事はないのだから、彼がそういう言葉を使うたびに、違和感がある。でもとにかく、彼にとってこ […](更新日:2015月7月4日)
- おやすみ
- わたしには好きな人がいたはずだ、ということを、突然彼女は思い出す。彼女は自宅にいて、仕事を終えて、彼女の生活において最低限のラインの酒を飲んでいる。世間には朝が来ていて、彼女にとってはそれは夜だ。その逆転した生活を、彼女 […](更新日:2015月7月4日)
- ありがとう
- 角はアンテナのように彼のなかからあらゆるものを吸い上げてゆく。 そして彼は拘束されてあらゆる刺激を排除された部屋のなかにおり、何を見ることもない。何を見ることもなにを感じることもなにを考えることもない。 彼はもううしなわ […](更新日:2015月7月4日)
- ただいま
- 子供の頃の夢は平凡な家庭を持つことだったと彼は言う。そしてそれはある意味で叶っている。彼は養うべき人間を持ちある意味で家族と呼べるものを持ち彼らとともに暮らしている。彼らは賞金首を探し歩いてはそれを殺し賞金を手にしてまた […](更新日:2015月7月4日)
- さようなら
- インターネットをするのは禁止、と言われた。 教師と親が集まって、子供がインターネットをすることの危険性について話し合ったらしい。そうして彼は、いまいちばんおもしろいと思って遊んでいた楽しい楽しいおもちゃを取り上げられて、 […](更新日:2015月7月4日)
- 実在 Ⅰ 裏庭を捨てる
- しあわせで定間隔で斬新で追いつくな恋追いつくな恋 甘酒を飲めないままの十二月神社仏閣どれも嘘つき ミステリの各章最後のひともじを拾って残りは全部捨てろよ ほらごらんぼうやがてのひらおっことしにどとからだは成立しない 平板 […](更新日:2015月8月15日)
- 実在 Ⅱ 自殺者一名 『自殺未遂』
- リアリティラインの違う青年の自殺を見ている ラム酒を飲んだ イカれてるんだよねもっと聴衆を叩き潰してくれるんだよね 平行の白を唾棄せよ現実はひびわれてゆく落下の過程 正しいも正しくないも揺さぶって運転手さんの舌打ちが鳴る […](更新日:2015月8月15日)
- 実在 Ⅱ 自殺者一名 『ねずみの嫁』
- おしごとでやっているんでしょ?年齢は?うちのねずみの嫁にならない? 毎日をねずみの卵を百個産むノルマをこなしながらにこにこ ずるいうそばかりついてるあなたなら家じゅうの巣を新調できる ねずみのよめ ねずみのよめはどこにい […](更新日:2015月8月15日)
- 実在 Ⅱ 自殺者一名 『閉所恐怖症』
- ねむれないこどもが布団でつぶやいた短い詩文を捏造しよう いまそこで鳩がわたしを見ています。そしてわたしはここにいません。 窓のない国を地獄と呼んでいたかなしい子供がまだそこにいる 窓枠が四角いことが気になってどうにか歪め […](更新日:2015月8月15日)
- 実在 Ⅱ 自殺者一名 『二度とひとつのものになれない』
- 音のないあなたのなかで生まれたの なんにもないのほんとうの意味 べつべつの人間になる扉には鍵がかかって喉のおくです ほむらには観覧車で見た不確定事項を投げてふたりはひとり 笑いながら「あなたの家を焼く」という黒猫を見た […](更新日:2015月8月15日)
- 実在 Ⅱ 自殺者一名 『ラグナロク』
- 神様になるってことはお祈りで生きるってこと約束をした あいのうた いきのびるうた にんげんの しんぞうのおとをわたしはにくむ もう二度とわたしに会えない朝ですとねえさんが言う水蜘蛛に言う 裏庭はここにありますお父さんラグ […](更新日:2015月8月15日)
- 実在 Ⅱ 自殺者一名 『日給二千円(交通費込)』
- 一時間五百円の計算のケーキで購われたわたくし 重要なパーツをなくしたような朝コーヒー味の砂糖を飲んだ 神様に生まれついたら忘却の権利を買うため生涯あるく 父親になるためにつけられている細長い嘘が映る鏡 父親はあんなかたち […](更新日:2015月8月15日)
- 実在 Ⅱ 自殺者一名 『自殺者一名』
- 隣人を吊るせ吊るせばオレンジの叩き伏せられつつある夕日 サンデイのアフタヌーンになめらかなハニーミルクをぜんぶこぼした たんぽぽのわたげとなった朝のこと不穏なあなたとわたしの別れ 誕生日、兄はわたしに電飾をわたして孤独に […](更新日:2015月8月15日)
- 実在 Ⅲ BADEND 『狙撃手』
- うつくしい夕日があれば我々は個人が個人であるままに撃て 勇敢な戦士となって味噌汁を煮る力を朝、装填すること 性行為じみた相互の戦歴を数値化される淫靡の教室 好きなもの嫌いなものを選り分けた筆頭に立つ崇高を蹴る 黄泉からは […](更新日:2015月8月15日)
- 実在 Ⅲ BADEND 『たすけてよ』
- しゅうちゃんのこと好きよって言っている呪いが解けていない街角 たすけてよ たすけてよ ねえ あのときは選んでもらえなかった僕を 他人には縋らないこと雨の日は残った湿度が消えてゆくこと どこからも救いのこない廃墟にてわかり […](更新日:2015月8月15日)
- 実在 Ⅲ BADEND 『ゆういちくんのおよめさん』
- 振り返ってそこにおまえがいることと明日はきっといなくなること 誰ひとり誰かを救ってやれなくてただ単に雨 血の味の雨 きちがいを見つけてしまう まるのままかわりに生まれたみたいに似てる いままさにおまえを殺してしまおうと思 […](更新日:2015月8月15日)
- 実在 Ⅲ BADEND 『耳の良い子供』
- たすかった。動物園へ何回もこれから行ける子供になった。 密室に追い込まれるとき安らぎが微小な音となって振り積む かみさまにどこか似ている鈍感を撫でてとなりでわらってあげる 湿ってた 人間の首森の音おまえの呼吸ここにいるこ […](更新日:2015月8月15日)
- 実在 Ⅳ バラ色の日々 『天国旅行』
- それだけの話でしかない煙を嗅いでいる男ふたりの枠で 剥がれないシーツの永久がない国の王とおまえは笑って呼んだ 戦いの日々だ装填したままの意思に長いお別れがあっても 絶望が甘いってこと地獄には愛しかないこと 名推理 言いが […](更新日:2015月8月15日)
- 実在 Ⅳ バラ色の日々 『缶コーヒー』
- 「そんなことすると思った?夜更けにはさよならをしておしまいなのに」 赤かった糸が黄ばんでいくまでの日々があんたとおれであります ゆめをみたままでおまえを抱いていて世界の全てが遠くてならぬ ざくざくのなかであんたは笑ってて […](更新日:2015月8月15日)
- 実在 Ⅴ 実在 『ちいちゃんの町』
- 「うわほんとめっちゃ近くにあるんだねこんなちまちました町なのに」 医者学者政治家などをはきだした高校のある母のふるさと 母親の地元の町の高校に三十点差をつけられた夏 冒険をしたかったのねあの橋の欄干の上を歩いたあなた 「 […](更新日:2015月8月15日)
- 実在 Ⅴ 実在 『ファルス』
- おれたちはひとつのものになったからあんたは俺の妻だと部下が 事実上2Pと呼ばれるセックスを拒むわたしと部下の夕闇 部下の声で夫がわたしを呼んでいて演技はやめてと叫ぶわたしは あかねさす日曜の朝通販でオーダーメイドのフォー […](更新日:2015月8月15日)
- 実在 Ⅴ 実在 『ソーシャル・ネットワーキング・サービス』
- 夜が来てぼくの話は聞こえてる?あのね、ガール、これが愛だよ 肯定は麻薬だ飛行機のなかで飲み干しておくべきだったんだ うたうときわたしは自由な空白のざらざらをただ撫でているだけ どこか似た鞄を遠くでしょっていることのラッキ […](更新日:2015月8月15日)
- 実在 Ⅴ 実在 『神の内面に寄せる』
- わたくしはたんなる職業芸人で花を折るのが早かっただけ 早口で喋っている時内面はしずかなしずかな闇の色です 非表示にしてるんでしょう? 神様でいるってことは憎まれること 大多数わたしを愛する場所にいてひゃくいちにんめにすが […](更新日:2015月8月15日)
- 実在 Ⅴ 実在 『海辺のふたり』
- 憎んでるわけでもなくて海辺には影が長々死の床につく 沿線を最後までゆく終着に執着駅と吐き捨てて夏 問いかけを投げれば海があるからと答える水着 愛ではなくて ひからびたやもりを庭に埋めている背中に投げる膨大な嘘 「戦争が終 […](更新日:2015月8月15日)
- 実在 Ⅴ 実在 『島買いの日』
- いっぱんとよばれるぼくらの選択が来年もまたペンに力を カタログをひとこまひとこま見つめつつどうかあの子の名前を呼んで あのひとは実在してるひとですか選んだ香りはお好きでしょうか ブックマーク百を超えたと苦笑い だってぜん […](更新日:2015月8月15日)
- 実在 Ⅴ 実在 『手搬入の朝』
- 軽くなれ軽くなあれと念じつつタイヤを連れて手搬入の朝 ぼくのこと知ってる人は来場者五十五万のなかにいますか 敷布は黒がいいよと言われてもぼくはやっぱり黄色をえらぶ やりかたを覚えて長し列整理となりが大手かもしれないし あ […](更新日:2015月8月15日)
- 実在 Ⅴ 実在 『号葱切』
- かたなには名前があると知らされた冬に家出の準備はじめた 三十年凝った澱の増減を指差し確認 引越しの夜 指差した地図に神の名あり窓の外にもやはり神の名があり オゾンホール以西に引っ越すため箱をイオンモールで拾い集めた バス […](更新日:2015月8月15日)
- 実在 Ⅴ 実在 『PAPER MOON』
- 真円を描いたその中心におまえを置いて炎を放つ チラ裏 シナリオライターの落書きをひともじひともじ拾って舐めて 燃やせないごみの山から足首をひきずりだして口へはこんだ マッチ売りだけを救ってやってくれ からだのすべてがあか […](更新日:2015月8月15日)
- はじめまして
- 彼は煙草を吸うことができない、ただふかすだけだ。彼は酒が飲めないし、ブラックコーヒーを飲むこともできない。彼は自分が「子供だ」と思う。彼は自分がそうであることを恥じていて、だから全部「できるふり」をする。 彼はトレンチコ […](更新日:2016月1月4日)
- 架空の鹿の死
- この物語はフィクションです。 唐突に泣き始めたのが午後四時だった。どうしてだかわからないけれどわたしは午後四時という時刻が嫌いではやく五時にならないだろうかと思う。五時になったら夜だから眠ってもいいというルールをいつ決め […](更新日:2016月1月28日)
- 散文
- どうして愛していると一言も言わなかったのか、と彼が言う。 森の中で朽ち果てていく男を見ている。そうしてなにもかも全て朽ち果てていこうとしているというのに目の前にいる男は美しいので絶望だった。どこまで墜ちればこの男は同じレ […](更新日:2016月1月29日)
- 架空の鹿の死(2)
- この物語はフィクションです。 午前八時に起きた。わたしは自分が泣いているのを確認した。オーケー、涙はここにある。それはよいことだった。少なくともそれは間違っていなかったし誰を傷つけることもなかった。わたしはわたしの鹿を殺 […](更新日:2016月1月29日)
- 架空の鹿の死(3/そしてこれでおわり)
- この物語はフィクションです。 話し合おう、と声が聞こえる。そうだね、とわたしは答える。 わたしの部屋がここにある。わたしの部屋、わたしの頭痛、わたしのロキソニン。ロキソニンは「いざというときのために」友人がくれた。わたし […](更新日:2016月1月30日)
- 秋
- 海岸線が あったはずじゃあなかったのか 爪先ばかりが切り落とされて転がっている 早く食えと差し出している手の青さ 困ったように笑う口の中に 取り戻せない爪先を押し込んだ 海岸線は見つけられなかった 丸一日歩いたのに どう […](更新日:2016月4月17日)
- 凡人
- よろしい 明日からはおれが苔をたべ きみが最後の一個を奪い合おう べつのひとになれないという 事実 だけが 残る(更新日:2016月4月21日)
- 異文化交流総菜録(1)夏目漱石と大根餅
- 米を砥ぎ、浸水する。かつおを煮てだしを取る。豚肉とたまねぎをみじん切りにし、卵、小麦粉と混ぜ合わせ、ラードでじっくり揚げる。冷凍した豆腐を前日解凍しておいたものをよく絞り、一口大に切って、かつおだし、醤油、みりん、酒で煮 […](更新日:2016月5月9日)
- 異文化交流総菜録(2)村上春樹とクレソン
- バターを多めにパンだねを捏ね、電子レンジを使用して発酵させている間にスモークサーモンを買いに行く。戻ったら整形し二次発酵。鶏肉を弱火で焼いて油を出し、油を取りよけるか捨て、酒と塩で軽く煮る。パンをオーブンに入れる。玉ねぎ […](更新日:2016月5月14日)
- 王国で会いましょう
- 「ねえ、それ、旧型キャップレスじゃありません?」 いいにおいのする女の子、というものに気後れをするのは年を経てからも変わっていなくて、同じエレベーターに乗ってしまったのが運のつきだと思っていた。非の打ちどころのない美しさ […](更新日:2016月5月16日)
- ケーススタディ山口君の場合 1-1
- Q,山口菜種君はサラリーマンを経て唐突に菓子職人になると言い出しフランスに留学して帰ってきたアラサー男性、辻菜摘さんはサラリーマン3年目で公私ともにめちゃくちゃになった結果自殺未遂で入院後鬱を通院治療しながら現在アルバイ […](更新日:2016月8月9日)
- 梨花
- 猫という動物に思い入れがあるわけではない。わたしの人生に与えられたものが梨花であり、わたしが選んだのが梨花だったというだけだ。 いましがた、子供のわたしが彼につけたリーファという名前に何らかの既存の意味が当てはまるかどう […](更新日:2016月8月9日)
- ケーススタディ山口くんの場合 1-2
- ここにいるのは辻菜摘さん(腐女子歴16年)と、その大学の先輩こと大学二年生の時同棲していた相手である山口菜種くん(脱サラパティシエ見習い)であり、場所としてはパティスリーが経営する洒落のめした創作料理レストランだった。馬 […](更新日:2016月8月10日)
- 細胞分裂
- 吐き気からあとの人生経験を記述し終えて席を立つこと 手をつなぐかたちにぽっかり開かれた先にあらゆるものがもうない 五人分喪われている王国で誕生祝いをひとりで食べた 早起きをできた朝ですだれひとりおやすみなさいを言わないあ […](更新日:2016月8月15日)
- パニック・ホラー・ムービー
- 青春を繰り返してゆく死者をまたぐしゃりと潰して蘇生を待った マリンブルー、はるはあおいと記されたどこにもいけない死んだ子の銘 何回も死ねるといいねだってもう海は途切れて先がないもの 二重螺旋構造ひとつとりはずし取り替えら […](更新日:2016月8月15日)
- 神様に生まれた罪
- 永遠に終わらぬ夏を生きている兄と過ごすような人生 「罰なんだよ」知ってる声だ。「ずっとおまえが悪かったんだ」 ああそれなら最終行にたどり着く前にページを破り捨てよう 旧悪を数え上げてはああこれは人ではないな膨張剤だ ずれ […](更新日:2016月8月15日)
- Gott ist tot
- どうやって愛を証明すればいい?凍った水を差し出せばいい? どうやって愛を証明すればいい?傷ついてないと言い張ればいい? どうやって愛を証明すればいい?歌うこと?声が枯れるまで? どうやって愛を証明すればいい?信じる他にあ […](更新日:2016月8月15日)
- Through the Looking-Glass
- 「わたしにはあなた以外は要らないの」合わせ鏡のまんなかにいる 僕とよく似ている兄が見つめてる鏡の向こうに「何が違うの?」 六分割された五人とあとひとり鏡の向こうとキスをする兄 反転した鏡の向こうの世界では女王に成れる 主 […](更新日:2016月8月15日)
- 誰もいない教会
- 傷ついていない訓練を続けてるうちに終わったばらばら死体 弱ってる人間を蹴り殺すのは楽でいいだろうなあ!? 卑怯者! 本当の言葉を捨てよポエトリーだけなら誰にも聞こえなくていい 「愛してる」「愛してる」「愛してる」愛してる […](更新日:2016月8月15日)
- L'Empire des sens
- 新しい星を作ろう 核爆発レベルで君と僕しかいない もう組成レベルでおまえと別々になりたい 触ると壊れるくらい 死ぬ瞬間まで変わらなくていいという兄に「それでは殺してやろう」 宇宙では拡散される感情がすべて悪意に置換されう […](更新日:2016月8月15日)
- Hush a Bye Baby
- さあおいでいい子だ おまえを踏みつける特別な足がここにあるだろ? 目に見えぬ弟ひとり飼っている 目に見えないので安全でいい 裏返って腹を見せろよ 野蛮人おまえはひとのこころがないね 大丈夫、怖くないだろ、最初から、おまえ […](更新日:2016月8月15日)
- 愛なき世界
- 花が咲くことについての千文字を書いてそのまま空に散らした 愛について語る言葉の総体の無力についての徒歩三十分 植物の名前を持って生まれた魂が誰かを見てる それだけのこと ねえいつかわたしがここにいることに誰かが気づいてし […](更新日:2016月8月15日)
- 両親
- ゆっくりと満潮が来る秋の日に満ち足りてゆく涙の海だ システムがエラー音だけ吐き出して修繕技術を誰も持たない 「刺身を食えよ」無音。「愛なき世界で生きていくのか」 土管やら掘っ立て小屋やら川の下やらで丸まる猫の人生 「おま […](更新日:2016月8月15日)
- 生まれなおしの部屋
- 「きもちわるい」「きれい」あいだのどこかしらあなたのあなたのあなたのいない 夏が来る前に消えゆく計算で秤を買った 十円だった 寒天のただなかにいる君のいる部屋を見ている まだ帰れない サツガイの夜に精液二回分なににつけて […](更新日:2016月8月15日)
- 死ねばよかった
- こどものひわたしあなたをしっていてだいすきだった「ならよかったのに」 まず名前を。それからあとで始まったあなたと時計の話をしよう 秒針の目を盗んではもう一度八月をやる いたずらもする とめどない匂いのしない存在のしないぎ […](更新日:2016月8月15日)
- 仮説の検証(人間は空を飛ぶか)
- 最初から報いを受けた 水没は字が揺れている 読めない いつも ざざざっと風になれてるような気がしてた僕が矛盾をしてた したのほうからつらぬいておしまいにしてしまってよ林檎が煮えた モザイクにまみれているか羅針盤棒状のもの […](更新日:2016月8月15日)
- バーチャルリアリティー
- 明日から俺幽霊になることにするって兄が言った競馬場 逃げ場のない人生だった素晴らしい猫たちの群れもうさようなら 「存在をしないと言える?」「言えないね」1-1≠無 縦型の巨大装置の真上にはだれにもなれないあなたがひとり […](更新日:2016月8月15日)
- ケーススタディP子さんの場合
- P子さんは悩んでいた。 P子さんには当然本名もあればHNもあるのだが、もっぱらP子という名前で親しまれておりなんならTwitterのユーザーネームもP子としている。P子のPはプロのPであり、何のプロかと言うとこじらせのプ […](更新日:2016月8月23日)
- ケーススタディ田中の場合
- あらゆる同人関係の友人知人は、田中の本名を覚えられない。 あまりにも田中の作風とかけ離れているからである。 田中とP子さんは友人である。全然作風は被らないのだが、友人である。きっかけとしてはP子さんがTwitterのサブ […](更新日:2016月8月23日)
- Ⅰ 少し長めのお別れ『ジャンヌ・ダルク脱獄』
- まっくらなくうどうのなかぼくたちが既に別個であったおもいで 「だってここで、さいごまでぼくら繋がってたんだよ。全部がはじまるほんのすこしまえ」 じめついていさささかあたたかすぎている何らかのメタファのような冒険をした 一 […](更新日:2017月8月15日)
- Ⅰ 少し長めのお別れ『ピーター・パン着陸』
- めざめると僕は世界の中心に突っ立ったまま口を開けてた かわいくておとなしくって夢見てる宇宙から来た天使のような 羽根について夢を見ていた 鳥の名を与えられたる特権として 世界中馬鹿ばかりだと侮った原罪の色をしている猫が見 […](更新日:2017月8月15日)
- Ⅰ 少し長めのお別れ『ようやく一度目の来世』
- 死ぬことさえできない罰をはじめから抱えたかったわけじゃなかった 百万回生きてみたいな そのあとは君の名前がわかるだろうか ぼくのぶん差し出されてる現在は合成着色青色一号 にげるのもめんどくせえよばかみてえおれのぶんぜんぶ […](更新日:2017月8月15日)
- Ⅰ 少し長めのお別れ『選択的色盲手術』
- 優越と愛と恥辱と絶望と馴れ合いと嘘とそのほか全部 間違ってしまったのはぼくのほう 奪い合うよりも与える汚泥に逃げた 赤色の名前を持った神様のぶんの衣装に触れる手のひら 「世界には二色だけある。赤色と、それ以外は全部緑、俺 […](更新日:2017月8月15日)
- Ⅰ 少し長めのお別れ『子羊』
- 唐突に空の色から逃れられぬ閉じ込められた王国を知る 「いくら?」「二千円」「おまえを兄と思ったことはない」「じゃあ何?」保護対象。 灯油缶ひとつぶらさげ夕焼けを見ている俺はここにはいない 罪人として生きてきた証明としての […](更新日:2017月8月15日)
- Ⅰ 少し長めのお別れ『神の子』
- 薔薇は赤い。薔薇は赤い。薔薇は赤い。これから世界の改変をします。 「おまえは黙ってろ。俺が全部やる」「おまえはなにも知らないんだな。かわいそうに」世界の改変をします。 生み出されて俺の体の一部分にされた全てを 改変します […](更新日:2017月8月15日)
- Ⅱ エンターテイメント『心室』
- 「恋愛の定義がわかる?」「試してみる?」「わかった?」「たぶんすこしわかった」 「大好きって百万回ぶん言えたならぼくを嫌いと言ってもいいよ」 心臓を取り出して抱く それ以上近づける方法論が探り出せずに ゆうやみに紛れた死 […](更新日:2017月8月15日)
- Ⅱ エンターテイメント『アダルトビデオ』
- 「昼下がりの情事って知ってる?なんだっけ?映画?それともおれたちのこと?」 あかるさに割かれるほどの心身のケガレをかいだん段ごとに置く きみのいる街って呼ぶ時きみという任意のnの名がわからない 完璧な音楽のある喫茶室、完 […](更新日:2017月8月15日)
- Ⅱ エンターテイメント『ファントム・オペラ』
- ふれあったこぶしとこぶしのかたときを永遠にしたあの日のぼくだ 終わらない螺旋階段をのぼってる 空洞しかない恋の城にて もうだれもここへはこない青い城満ち足りたまま王は眠れず こんにちは、王様。きみが死ぬ時の秒針ここに持っ […](更新日:2017月8月15日)
- Ⅱ エンターテイメント『神様の言うとおり』
- あなたには内臓があるということを確認をするための儀式だ 肉塊をはさんでふたり。「お姉ちゃんを取ったりしないよ」悪魔。 君の名を肉塊を呼ぶことからは導き出される肉屋の機械 「録音したテープを返してくださいときちんといえたら […](更新日:2017月8月15日)
- Ⅱ エンターテイメント『歩行者は安全』
- もつなべを食べに行こうと言いました。夏の夏の夏の日でした。 みぎ ひだり 手のひらを出して問いかける「違いはそろそろ理解できたの?」 さらば敵よ愛よ希望よ大切な蝉の抜け殻たちの聖地よ 「恋愛は終わったつもりか」「そもそも […](更新日:2017月8月15日)
- Ⅱ エンターテイメント『御者座』
- 神の住む星でおまえを人間となづけた俺の名を記憶せよ 「こいつねえツンデレだから、俺、全部、知ってる、俺は友達だから」 感じないはずなんてない指先を保護する脆弱性感知せよ 俺は目にみえる影だよおまえすら凌駕した声わらう わ […](更新日:2017月8月15日)
- Ⅱ エンターテイメント『塩素自殺』
- ぬるま湯にまぎれてごらん時計草もう臭わないもう大丈夫 嫌いならそれでいいからわたしからデオドラントのスプレー取って 十六夜あなたがわたしを見つけたらそのとき処女がおかされてゆく きまぐれな夜光虫からのがれるため布団をかぶ […](更新日:2017月8月15日)
- Ⅱ エンターテイメント『とある少年の一日』
- この展示品は不正義構成のそのものを保管しているものです 唐突に死後の世界の喪失の話をしてた只の空白 表札を食べてみますか 千年前生きて歩いていたらしいです 「マーキング?」言われた意味が分からずに笑ったまなこが「べつのに […](更新日:2017月8月15日)
- Ⅱ エンターテイメント『うしなわれたかたわれによせる』
- 玉砂利のある海でしたあなたには相槌ひとつ残らぬ破片 暮れてゆくゆかない柿を追いかけて追いかけてゆく階段が泣く 内省がないと断罪する前に確認をした?舐めてゆく螺子 真っさらなシーツを眺めて「たぶん君に似ているところがないも […](更新日:2017月8月15日)
- Ⅲ 皆方探偵事務所異聞『粗熱』
- 塗りつぶすように悪夢は紫の頭痛によく似た重い停滞 なにもないわけでもなくてただひとつ気がかりなのはわからないこと 「あなたには富がある」とそう、告げた時わたしはいったいわかっていたのか 分配を憎め。あるいは悲しめ。せめて […](更新日:2017月8月15日)
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