気がつけば同じ道路の中央でたぶんあなたを待っていました
「もう二度と帰らぬあなたを待つ夜は来ないっぽいし、もう、いいんだよ」
ありきたりできれいな嘘をついている 並行世界なのかもしれない
手を繋ぐために生まれたことを知る夕暮れの道の世界の終わり
気がつけば病室にいるわたくしがTSUTAYAのカードを財布にしまい
いつまでもいつまでも生き続けてと呪った報いがハッピーエンド
「フローフシ」、あなたはたしかに永遠に万能のまま手のひら開く
凪いでいる残暑の昼の空白にあなたの好きな映画を借りた
手を繋ぐ毎にあなたを取り戻すための旅路のDVDだ
お帰り、おつかれさま、愛してる。明日から先の繰り返す澱ごと