外マドレーヌ─哉村哉子いろいろ置き場

Ⅲ 皆方探偵事務所異聞『お帰りなさい』

神様ではないあなたの証明を完了できない午後零時半

だめだった、いつか始まる伽藍堂破壊工事の無期限延期

あなたのはチーズを詰めて冷やしといたみたいな白い魂だった

まっ暗いロビーの奥を見つめながら今生最初の背筋をのばす

マザーグースのなかでいきなり死ぬ人のような物語性の唐突

まず嘘をついておいてよ僕たちは永遠じゃないとわかってたって

笑ってる自分を見てる、ヒーローになるってことは泣かないってこと

笑わないあなたを見てる、ヒーローになるってことは泣かないってこと

お帰りを告げるわたしの深夜からもうもどれない、辻褄、fumble

夜が明ける細部を知覚することがいまできなくて目を閉じてみる

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