玉砂利のある海でしたあなたには相槌ひとつ残らぬ破片
暮れてゆくゆかない柿を追いかけて追いかけてゆく階段が泣く
内省がないと断罪する前に確認をした?舐めてゆく螺子
真っさらなシーツを眺めて「たぶん君に似ているところがないものはない」
旋盤に似ている鋭い少年の目をじっと見た、二度と戻らぬ
我々が共有すべきもののない純度の高い氷水飲む
海のある国です透明度の高い軸でわずかに青が残って
まずおれに名前をくれよそうしたらおまえはいないと、いなかったって
日式双晶(ジャパニーズ・ツイン)、名前をつけるとはなべてまじない
えいえんにおわらぬあらしのようだったおれのおわらぬ冷たい真水