青春を繰り返してゆく死者をまたぐしゃりと潰して蘇生を待った
マリンブルー、はるはあおいと記されたどこにもいけない死んだ子の銘
何回も死ねるといいねだってもう海は途切れて先がないもの
二重螺旋構造ひとつとりはずし取り替えられた繋がらない子
明日からまた繰り返し殺されるための心音のための硝子
練習をしておくよもう心拍が止まる経験値を積んだから
「殺されたときはどれだけこわかった?二度目はもっと慣れると思う?」
六分の一ではなくてただ単に一だった日は全部嘘だよ
ある晴れた朝に魚がやってきて「全部おわった、自由に生きろ」
ゆるやかに終わりつつある世界だと目覚めるまでは知らずに済んだ
だれしもが照射されてる世界では番号札をだれも読めない
流れ落ちたあとのあんたの手首だけ残ってざっくり全部が消えた
「なあ明日からおまえのこと殺すってみんなで決めたから。いいよな?」
許さないという結晶ばらばらにくだいてくだいてなくなっていく
執行を猶予している指がある「あんたを殺す準備はできた」
嘘だけを吐き続けたら本当になるんじゃないの?椅子が足りない
流れ落ちた海の先には唐突に「青春の死」の古い看板