夜歩く時にあなたが先に行く癖を見ている 誰ですか
眉墨を買ってる店の隅にいる有象無象が愛を囁く
天井にまっすぐ立った子供らにどいてどいてと試しに言った
こわいうそつくのやめてよ階段の三段目から先にいけない
ラビリンスいまはもうない内臓で彷徨っていると噂を聞いた
わからなくなるまで青いあなたにはふとしたときに目が離せない
愛情を打たれて帰る このひとはちがうひとではないと錯覚
みあげればあなたがいない星々が尋ねて返す「誰ですか」
りんごんと今鳴っている鐘について事実そうだとわかっているか
眉を引く あらゆるものが愛ゆえに作り出されて購入できる
誰ですか 闇夜に光る衛星のようにわたしの手をまっすぐに