外マドレーヌ─哉村哉子いろいろ置き場

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ようやく来世

ライラック色に染まった夕方を食べてこんなに大きくなった
丸いのは一体どこの鬼だろうゆっくりゆっくり定量になる
いつまでもクラスメイトでいるはずもないのに夢は鮮明である
喉すべるパチパチ音が消えるまで一緒にいたら君は夏の日
秋になるまでは覚えておいてよね柿の実必ず分ける約束
猿に似た姿で生まれてくるという約束をしてようやく来世
ちょっとだけ時間あるから寄っておく墓地の向こうに白い半月
やめたらいい質量保存の法則が実はないって言い張らないで
あしうらにベタベタ触れる感覚に今気づいたよなんだおまえか
向こうでは光ってみえているだろう灯り一分見上げて パチン

一回書いた十首を誤操作で消したので悲しかったです。

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