1.『冥冥の国』について

◎概要

『冥冥の国』は、「おしまいがくる」までダイスを振り続ける、シンプルなゲームです。
このゲームは、テーブルトークロールプレイングゲーム(TRPG)というジャンルに属しています。TRPGでは、メモを取りながら、キャラクターの視点で考え、行動します。
『冥冥の国』は、[シナリオ]を読みながら、[ダイス]を振って判定して遊びます。
 
『冥冥の国』のゲームとしての目的は、「キャラクターの『おしまい』を見届けること」です。このゲームには華々しい戦闘勝利や、頭を使って判断する謎解きや、報われる努力はありません。キャラクターは否応なしに奇妙な状況に巻き込まれ、むなしく、唐突に、ばっさりと「おしまい」になります。
しかし、「おしまい」が絶望的なものかどうかはシナリオ次第、そして解釈次第です。

◎利用について

無断転載、盗用は行わないでください。引用の範囲では自由に使用して構いません。ルールの抜き書き等、遊ぶために必要な範囲のものもOKです。
 
『冥冥の国』の二次創作は有償無償や年齢制限など問わず全て無許可で行って問題ありません。シナリオの公開や動画配信等を行う場合、以下のクレジットをお願いします。
本作は、「かなむら」が権利を有する『終幕TRPG 冥冥の国』の二次創作作品です。

◎ゲームのプレイに必要なもの

①プレイヤー

『冥冥の国』は基本的に、1人で遊ぶゲームです。
しかし、必要と感じるなら、プレイを見守ってくれたり、助言をくれる人と一緒に1人のキャラクターを動かして遊んでもよいでしょう。
口頭でのやりとりが発生する場合は、盛り上がっても構わない場所で遊びましょう。
また、[6.選択ルール]の項目には、複数人で遊びたい場合の選択ルールも記載されています。

②ダイス

判定には[10面ダイス]を使用します。シナリオによって別のダイスが必要になることもあります。
ダイスを用意するか、判定可能なウェブサービス・スマートフォンアプリなどを使用してください。

③筆記用具やメモアプリなど

簡単なメモおよび、足し算・引き算を記録する準備が必要です。
台詞や行動を小説のように書き残したい場合もあるかもしれません。少し長い文章が書ける環境も整えておくのもよいでしょう。

④コンディション

『冥冥の国』は簡単なゲームです。体調が少しくらい優れないときや、眠れない夜に、目をこすりながらさびしさを紛らわすために遊ぶことも可能でしょう。しかし、疲れや感情が加速しすぎないように気をつけてください。
ゲームを遊んでいてつらいと感じたら、すぐにゲームをやめ、自身が安全であると感じられる状態(布団に入る、あたたかいものを飲むなど)を作ってください。
「自分は今、ゲームをやめるべきときにやめる判断ができない」と感じられる際は、ゲームプレイを控えてください。

また、楽しく遊んでいる最中も、水分をこまめに取り、休憩を挟むように心がけてください。

『冥冥の国』はGM不要1人用システムという少し特殊なTRPGです。GMがおらず、1人で遊ぶということは、安全性を保ってくれるのは自分だけ、ということにもなります。そのため、簡単なシステムではありますが、「はじめてのTRPG」としてはお勧めしません。一般的なTRPGで遊んで慣れ、自分がTRPGでどういう反応をするか知ってから、『冥冥の国』でも遊んでみる、という手順の方がおそらくよいように思います。
最初のうちは、1人ではなく、友達や信頼できる人とプレイするのをお勧めします。

また、『冥冥の国』は、シナリオの内容を知っていても楽しく遊べるゲームなので、1人で遊ぶときも、シナリオ全文に一度目を通して自分に適しているか確認するのもよいでしょう。

⑤夢落ち

『冥冥の国』はしばしばPCが追い詰められたり死亡したり再起不能になったりします。
これが受け入れがたい場合、『冥冥の国』では積極的に、「と、いう夢だった」という解釈を取り入れてよいという認識の元、セッションを行ってください。『冥冥の国』はシステム上、起こった出来事を積極的にリセットできます。「おしまい」はあっても、覆せない死はないものと考えてください。もちろん、「ここで本当におしまい」と決めてもいいでしょう。
また、シナリオの概要がPCにそぐわないときも、「と、いう夢を見ている」という前提で始めてもOKです。実際、夢としか思えないようなことも、『冥冥の国』では往々にして起こります。