はじめに
10月30日に書き始めた群像劇連載小説『アンダーカレント』(以下アンカレ)が2万字を超えた。
超えたというか、ぼんやり書いていて、気がついたら膨れ上がってしまった。終わる気配は全然ない。
別にこんなに頑張る予定ではなかったというか、「町を共通にする」以外特に決めずに書き始めたのだが、気がついたらまあまあきちんとした話として組み上がってきたので、どうしてこれを書き始めたのかという備忘録を書いておこうと思う。
『アンダーカレント』のこと
同性間の事実婚が歴史的に認められている町、「離レ森町(はなれもりまち)」を舞台とした群像劇。まだどう転ぶかわたしにもわからないところも、決まっているけど今後のおたのしみのところもあるのだが、「異性婚と同様に多様な同性婚があるし、そもそも多様な人間がいる」ということをぼんやり念頭に置いて書いている、と思う。
同性婚の話を書こうと決意して書き始めたわけではなく、離レ森町は同性のカップルが多そうだよなと、設定を眺めていて思った結果、気がついたらこういう内容になっていたので、踏み込みや認識が甘いところはあると思うがぼんやり読んでいただけると有り難い。
ダイスを振っている
わたしはTRPGプレイヤーである。2017年に始めた。
TRPGの多くのシステムでは、プレイにダイス(サイコロ)を使用して色々な事をランダムに決める。わたしは元々ランダムな要素で話を作るのが好きだったので、ダイスを振った結果キャラクターのようすが掴めるということにすっかりハマり、早々にプレイ外でも振りはじめた。以後、2017年から8年間、ほぼ毎日、ダイスを振ってキャラクターの設定を決めて遊んでいる。
だから正確にはTRPGプレイヤーというより、「ダイスを振って設定を決めるのが好きな人」だと思う。
さて、こうやって日々ダイスを振っているうち、だんだん「TRPGのキャラクターの設定を決めるために振る」という目的は形骸化していった。そして最終的には、「ダイスを振って一次創作のプロットを無から立てる」ところまで行き着いた。
アンカレのプロットの一部と、離レ森の根幹設定、および、白城と砂川と浅野あたりのある程度は、ダイスを振ってランダムに決定した。ちんちんのエピソードは完全にダイスの産物なので急にめちゃくちゃなのはそういうわけである。
毎晩なんとなくダイスを触っているうちに生み出される小さなプロットを、少しずつ小説に書き起こしては日記帳などに散らかしていたので、どこかにまとめておきたいと思ったのが、ことの始まりである。
町を作る
ばらばらと振って作ったプロットは、同一の作品世界とは思えなかったのだが、書いていってひとつひとつが成り立つほどではないエピソード群でもあったので、共通の設定を用意してそのなかに放り込んでいったらまとまって楽しいかもなと思った。連作を書くのは得意な方だし。
中学生の頃に書いていた小説のことを思い起こしていたので、思い出せる範囲で同じ要素を使うことにした。「石壁のある町」「いつも陰っている」「森の中に秘密がある」といった設定を掘り返して、使うことにした。
「町を作る」も、TRPGで遊んでいる内に身につけた能力である。TRPGでシナリオを書いていると、とにかく町を作りまくる。町を作る人になりたいというのは子供の頃の夢のひとつだったので、できるようになっていて嬉しいと思っていたが、ついに小説の役に立って大変嬉しい。
町の設定をちゃんと決めるか……と思って、データベースを作り始めた……のだが、実は全然データベースを完成させずに、というかほとんど未着手で書き始めてしまった。
HPを更新する
ダイスを振って作ったプロットを、ここ2ヶ月くらい、ぼちぼち小説の断片にしていた。
誰にも見せずに日記やディスコードに書き付けて散らかしている日々が続いたので、そろそろちゃんと小説として仕上げて、公開するか……と思った。公開するつもりにならないと、断片のままで満足してしまう。自分には断片のままでも意味が分かるから。
発表する場所としてHP(ここ)を作り、断片をいくつかサルベージして、共通の設定に整頓して、公開し始めた。分類の都合上『アンダーカレント』というタイトルを先に決めたが、あまり深く考えずに決めてあとから小説の方の辻褄を合わせた。
ほぼ同時に、Xで「#novelmber」という企画を見かけ、楽しそう~やってみようかな~と思って書き始めた。別にアンカレをこのお題に沿って書こうと思っていたわけではないのだが、結果的にアンカレ以外書いていないというか、他のものに触る余裕がないほどにアンカレにハマってしまったので、お題に沿って長編小説を書くぞと意気込んで始めたみたいになっている。特にそういうわけではないのだが。最初の2話は全然お題関係なく書いているし……。
ぼんやり書いている
毎日、いつ書くと特に決めず、1時間から2時間くらいの余裕を見つけたら、ぱたぱたと書いている。わたしは1時間で2000字くらい書くので、1時間あれば大抵じゅうぶんに書ける。ルーティーンタスクというより、ご褒美の時間という感覚である。
ぼんやりしているうちにここまで書いてしまったが、ちゃんと設定を詰めていないところがたくさんある。いいかげん話も転がり始めたので、データベースを作った方が良いと思う。
今のところ、この話にかなりハマっていて楽しく書いているので、最後まで、というか、このへんで終わりかなと思えるあたりまで、書き上げたい。
ながらく、小説というのを「気負って書くもの」にしてしまっていた気がする。肩の力を抜いて、書きたいことを野放図に書き、自分の書いたものを楽しみたいと思っている。
キャラクターについても軽く触れようかと思ったのだがまだ出ていない情報もあるし、もう少し話が進んだら、あるいはなにもかも書き上がった頃に、また。

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