「よほど」の日

急に寒い。最高気温が5度。13度とかから急に下がった。急に下がったせいだと思うのだが猛烈におなかをこわす。広島は案外寒いのだが、案外寒いわりに防寒が貧弱な建築が多い都市である。寒い日はとことん寒く、温まらない。

暑がりで、寒いのはわりと平気な方だ。15度もあれば夏物のワンピースの上に上着をひっかけただけで生活しているし、よほど寒くなければ年中裸足で暮らしている。その「よほど」の日だった。

分厚い靴下を出してきて意気揚々と履く。分厚い靴下、あんまり履かないが、ものとしては好きなのでいくつも持っている。あんまり履かないのに。


寒いからなのかやる気が全然出ない。仕事納めの友達と通話を繋ぎ、粛々と働く。わたしには仕事納めは、自分で作らないとない。つまり、自分で作っていない以上、仕事納めとかはないが、人が仕事を納めようとしていると自分も頑張ろうという気に、多少なる。

寒い、眠い、やる気が出ない、と言い合いつつ頑張る。一生懸命雑談をして、眠気を払いつつ。


11月はセールで忙殺されていて、12月は19日くらいまで休暇ということにしていた。結果、1ヶ月半くらい触っていない仕事がたくさんあり、まあまあ忙しい。まあまあ忙しいので、猛烈に掃除がしたい。逃避だ。

掃除をしたい気持ちが高まり、ミニマリストの冬物10着きまわしとか、そういう動画をたくさん観る。わたしはそもそも服を持っていないので、クローゼットの状況としては「頑張って減らした人」とそう変わらないが、気持ちが上がって夏物をたくさん捨てる。ワンピースを数着残して、夏物をほとんど片づけた。冬物も多少捨てたい。

というのも、今年の夏はワンピースしか着なかった。家にいるときも、外に出かけるときも、Tシャツすら暑くて、すとんとしたデザインの、腰回りにほぼ何もないようなワンピースしか着る気になれなかった。暑すぎて、ズボンを履くとかベルトを締めるとか、そういうのが一切したくなかったのだ。次の夏もきっとそうだろう。Tシャツはそもそも数年で入れ替えるべきものだし、いったん全部捨ててみよう。

そして反動で、寒くなったら、襟付きシャツ、セーターやベスト、厚手だったりニットだったりするスカート、しか着たくなくなった。ワンピースを着ている期間が長すぎて、冬にはもう着たくないのである。手編みのセーターを編み始めたこともあるし。

こういうのを……「制服」と言うかもしれないな。きまわしが完成しているのではないか。それはそれでいいのでは。必要なものしか買わなくていいのは楽ちんだし。

着古してくたくたのTシャツは、本当はぞうきんにしたら便利だと知っているが、そういう、既製品ではないぞうきんが置かれていても散らかって見えないのは、散らかしていない人の家だけだ。捨てます。


編みはじめたセーターの作り目が気に入らず、全部ほどいてやりなおした。かなむら名物「作り目が気に入らなくて全部ほどいてやりなおす」。

撚りの甘い糸なので解いている最中によく千切れたが、扱い方に慣れたので千切れても気にせず粛々とやる。

ショートテイルタイプのキャストオン(ジャンル外の人にはなんのこっちゃわからないと思いますが聞き流してください)じゃないとうまくいかないだろうと思い、動画を探してきてやってみる。あってんのかな……と思うものの、かかってるからいいということにする。

「動画を探してきて観ながらやる」も、最近ようやく導入した文明である。わたしは本を読んでつくるのすら下手だった。5歳くらいの頃祖母から基本を教わって以降、適当に、自由にやっていたので、長くやっている割に知らないことやわからないことが多い。初心者みたいな気持ちで、改めて情報収集している。

文明の利器といえば、ニッティングカウンターも最近買った。針にかけておいて、一段編んだらカチカチするやつ。これは……便利だ! 今まで全部紙に正の字をつけていた。どうせ「何段目で何をやった」とかメモするのでメモ帳は要るのだが、正の字を書かなくて済むようになったので、あとからメモ帳を読解するのが楽になった。

すばらしい。

すばらしいっていうか、わたしが原始時代のニッターだった。


冬に、もうシンプルなシャツとスカートしか買わなくていいし、着ない。と思い始めたのは、自分でウェアを編み始めたからでも、無論、ある。

今年編んだものもまとめたいな~。

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